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主に映画の感想を書いているブログです

最近10年間に見た映画作品の私的ベスト

このまま、映画の感想を書いていても、映画なんて100本に1本くらいしか面白い作品はないから、ひたすら「つまらない」という感想が掲載され続ける事になってしまう。

そこで、今まで私が他のサイト(現在閉鎖)で公開していた映画の感想の中で評価の高かった作品のまとめをやってみたいと思う。

ここ10年間くらいで私がたまたま見た映画の中のベストである。殆どが誰もが知っているような作品だが、映画初心者の人に参考になれば幸いである。

一部マイナーな作品もあるが、映画ファンであれば殆どは間違いなく見ている作品であろう。

 

少林サッカー」 (2002年[香港]チャウ・シンチー監督)

正直、参った。面白過ぎる。くだらないと言うのに思わず躊躇してしまう程にくだらない。主人公を含め少林拳の心得のある人物達がサッカー選手となって派手なアクションを交えながら大活躍するという内容自体はそれ程突拍子もないものではないが、そのアクションの凄まじさと恐ろしくくだらないギャグとが絶妙にブレンドされ熱い感動を呼ぶ怪作となった。今後、これを見ずに映画は語れないだろう。

 

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HANA-BI」 (1998年[日]北野武監督)

刑事を辞めた主人公が余命少ない自分の妻を連れて旅する様子を描く。とにかく映像の美しさに圧倒されるものがある。全く無駄がない。各シーンそれぞれ何度見ても飽きない。主人公も含めて殆どの人物のセリフが極めて少ないが、それぞれの心情は手に取るように伝わって来る。病院や海岸で主人公とその妻が無言で向き合うシーンは圧巻。

 

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「パパってなに?」 (1997年[露・仏]パーベル・チュフライ監督)

主人公である幼い子供と軍人の振りをした泥棒である継父と実母とのそれぞれのやり取りを描いた作品。とにかく、シナリオが秀逸である。コソ泥で反社会的な継父の描写が非常に良い。また、子役の演技にも素晴らしいものがある。絵的に美しいものがあるわけではないが、それぞれの登場人物のやり取りが実にリアルで説得力がある。

 

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「エイリアン2」 (1986年[米]ジェームズ・キャメロン監督)

「エイリアン」の続編。植民惑星でのエイリアンとの死闘を描く。完全版では150分超と長めだが、退屈する部分が全くない。通常、これだけ長い場合ダレる部分が出て来るものだが、それがないのが凄い。前作がアイデア勝負ならば、こちらは娯楽性に徹しカメラワーク、特殊効果などの技術で魅せている。2作とも甲乙付け難いものがある。第一級のエンターテイメント作品。

 

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ターミネーター」 (1984年[米]ジェームズ・キャメロン監督)

未来から来た殺人マシーンの恐怖を描くSFアクション。意外性のある導入部や中盤から終盤にいたるまでの盛り上がりなど構成が良い。アクションシーンもここまで来ればまさに芸術。神懸かっている。俳優の演技も役柄にベストマッチだ。

 

 

「エイリアン」 (1979年[米]リドリー・スコット監督)

宇宙船内の閉ざされた空間内で、未知の生物との死闘を描く。設定自体には特に新しい部分はないが、エイリアンそのものの造形の面白さや、寄生された様子の不気味さ、クルーの意外な秘密など退屈させないアイデアがいっぱいである。特に、なかなか全容を明らかにしないエイリアンの描き方がうまい。その後の異生物モノ映画に多大な影響を与えた。

 

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「ロッキー」 (1976年[米]ジョン・G・アヴィルドセン監督)

世界チャンピオンの気まぐれにより偶然世界タイトルに挑戦する事となった三流ボクサーを描く。魅力的な人物と感じるのは、俳優の演技もあるが、優れたシナリオと演出によるところが大きい。また、映像的にも大変美しい。文句の付け様がない。

 

 

「ひまわり」 (1970年[伊]ヴィットリオ・デ・シーカ監督)

戦時中の恋愛劇。分かり易い人物描写と美しい音楽。特に音楽は心に染み入る良い曲である。また、風景がとても綺麗だ。この手の話は中だるみなどを起し易いが、この作品は適度にアクション的な映像を取り入れ、退屈させないうまさがある。メインの2人に絞って、出会いから別れ、そしてまた・・といった展開が丁寧に描かれており親切で好感の持てる表現方法だと思う。まさに、これこそプロの作り方だ。欠点が見当たらない。名作。

 

 

「サイコ」 (1960年[米]アルフレッド・ヒッチコック監督)

ホテルの管理人の狂気を描いたサスペンス。会社のお金を横領して逃亡する事務員は中盤付近であっさり殺され、メインヒロインかと思って見ていると意表を突かれる。本当の主人公は彼女が偶然立ち寄ったホテルの管理人。その複雑な心理描写が本作のメインであり最も面白い部分でもある。俳優の演技も良いが、キレの良いカメラワーク、効果音など演出面でも隙がない。傑作である。

 

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「道」 (1954年[伊]フェデリコ・フェリーニ監督)

大道芸人の道中を描いた作品。男女二人の芸人の微妙な関係描写が素晴らしい。各俳優の外見、演技など役柄にベストマッチである。これ以上のものはない。完璧だ。また、映像や音楽も文句なしの美しさである。

 

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「裏窓」 (1954年[米]アルフレッド・ヒッチコック監督)

向かいのアパートで起きた殺人事件を目撃したカメラマンが事件の真相を解明するという話。このカメラマンが脚を怪我しており動けず、カメラの望遠レンズでひたすら覗きをする描写で殆ど全編が構成されているという点で非常に異色な作品となっている。また、それが実に面白い。主人公の窓からは、ぐるっと各部屋の窓が見渡せるようになっており、それぞれの窓からはそれら住人の様子が丸見えなのだ。実際こうも都合良く見える事はないだろうが、フィクションとして楽しめる。直接、殺人現場を見たわけではない主人公がその出来事を証明する為に奮闘する様子が丹念に描かれ退屈しない。カメラワークとシナリオがそれぞれ優れたエンターテイメント作品となっている。

 

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ローマの休日」 (1953年[米]ウィリアム・ワイラー監督)

ヨーロッパの小国の王女とアメリカ人記者の恋愛ドラマ。映像、演出、ストーリー、俳優の演技、それぞれ必要な部分だけ抜き出したような的確さで分かり易い。無駄が全くない。人間関係の良い部分を素直に表現している。人物の心情をセリフに頼らず映像化している。映画の見本と言える傑作である。

 

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禁じられた遊び」 (1952年[仏]ルネ・クルマン監督)

目の前で銃撃され両親を失った少女が、引き取られた家の少年と共に動物の墓を作る遊びに夢中になる。少女が行う墓作りの遊びが、たくさんの人間の命を奪う戦争行為を象徴している事は言うまでもなく、直接戦闘行為は行っていなくてもその尻拭いを子供である自分達がやらなければならないのだぞという痛烈な批判を込めている反戦映画である。特徴は反戦をテーマにしているにもかかわらず、戦争のシーンが冒頭の1割程度しかない事だ。にもかかわらず、子供達のお墓に十字架を立てる様子だけで反戦の意思を表現出来ている事には驚かされる。単に、子供を使ったお涙頂戴劇ではないところを賞賛したい。