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主に映画の感想を書いているブログです

インサイダー (1999) [米] マイケル・マン監督

映画

タバコ会社の不正を告発する人物を主人公とした社会派ドラマ。脚色もあるようだが実話を元にした作品である。

告発を阻止しようとする会社側と主人公の対立が主な展開。真実を公表したいジャーナリストもそれに加わる。ありがち。しかし、本作はこの「ありがち」な内容を上手く演出して面白く見せる事に成功していたと思う。

第一に、配役が上手かった。この作品においては、鑑賞者が主人公に共感や同情をして、どうしても真実を公表させたい、と思わせる事が大事だ。喘息の子供がいたりなどの設定は少々わざとらしいが、主人公の俳優の大人しげで誠実そうな外見と演技がそれすらも同情の対象として見られる要因となっていた。相棒とも言うべきジャーナリストも俳優としての演技自体は大したものではないが、やはりその風貌がベストマッチで、いかにも信念に生きるジャーナリストのイメージそのままである。

第二に、ほぼ最後までこの主人公は良い目を見ない点である。不正を警告したが為に会社を解雇されたあげく、その不正を告発しようとすると、様々な嫌がらせを行われる。それらが理由となって家庭崩壊、離婚にまで発展する。最後の頼みの告発の報道さえも中止を余儀なくされる。鑑賞者は「どうせ最後には正義が勝つんでしょ」と思っているわけだが、これは裏を返せば最後まで観ないといけないという事でもある。どうしても最後まで観なければならないと思わせる事はとても重要である。

内容的にありがちだし、映像も特に良いわけでもない、俳優も悪くはないが特に褒められるわけでもない、傑作と言うには一歩届かないが、観て損はない作品である。

 

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