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主に映画の感想を書いているブログです

ハミングバード (2012) [英] スティーヴン・ナイト監督

元特殊部隊兵士の男と修道女の交流を描いたクライムアクション。戦場での行為により軍法会議にかけられる事となっていたところ逃亡を図った主人公。まともに生きられるはずもなく用心棒のようなヤクザの仕事で生きて行く。

少女の為の復讐という設定もあるのだが、何となくこの少女は影が薄く、修道女との関係が主なストーリーと言った方がしっくり来る。実際、本作で面白いのもこの部分である。

主人公は元特殊部隊の兵士という事で強いのだが、これも少々強過ぎか。まぁ、私は本作の面白さはアクションシーンではないと思っているのでそれほど気にならなかった。

主人公とその相方となる修道女の俳優はベストマッチの配役だと思った。修道女が犯罪行為に対してもわりと平静を保っているのは、こんなものなのかどうかよく分からず評価に苦しむ。犯罪者からもらった汚いお金を私利私欲に使用したりと、さすがにこれは彼女独特の感覚だろうと思う。

この二人の関係描写はなかなか面白かった。ギャングと修道女の恋愛というのも一風変わっており新鮮味を感じた。主人公も完全に悪人というわけでもなく、犯罪行為で得たお金とはいえ、貧しい人たちの為に寄付を行ったりと良心を捨てたわけではないというように描かれている。

主人公の犯罪にしても、相手も同業者だったり、少なくともまともな社会で生きていない人間たちの為、それほど反感を持つ事もなかった。かといって善人とも言えないわけで、最後には報いを受ける事を示唆して終わるセオリー通りの演出となっている。

先が読めない複雑なストーリーというわけではなく、大方予想出来るシンプルな内容で気楽に観られるタイプの作品である。一般的にはアクション作品に分類されるだろうが、私は恋愛ドラマとして観ていた。どう見ても本作で描きたいのはこの部分だと思う。

 

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