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主に映画の感想を書いているブログです

ブルージャスミン (2013) [米] ウディ・アレン監督

セレブの転落人生を描いた作品。大学を中退、富豪の男と結婚してセレブとなった主人公。しかし、夫が詐欺罪で捕まった事により全財産を失い、以降は妹の家に居候する事になる。

インテリアデザイナーになる為の学費を稼ぐ為に歯科医院の受付の仕事をしたりなど、客観的には自立しようとしている風な展開もあるのだが、どうもこの主人公には好感が持てない。

もともとそれほど仲が良いわけでもない妹の家に住まわせてもらっているのに明らかに見下したような態度。あわよくば金持ちの男と結婚して楽しようという発想が透けて見える言動。全てが鼻に付く。

精神的な病気だったりするのも設定として余計だ。このくらいの病気だったらしかるべき保護なり手当なり受けるべきのように思ってしまう。とても働ける状態でも自立出来る状態でもない。彼女の言動が病気の為と言うならこのストーリー全てが無効化されてしまう。病院行けで終わってしまうからである。

ところどころコメディチックな演出もあるのだが、俳優はそういうタイプではないし、笑える内容では決してない。かといって、真面目にこの主人公に共感したり感情移入出来る人も居ないのではないかという気がする。

普通、この設定だったら妹の方を主人公にするのではないか。あまり裕福でなく頭も良くない自分を見下している元セレブの姉が居候しに来た云々。それなら多くの人は共感出来そうだ。どう見ても本作の主人公は悪役にしかなれない人物。悪役に共感出来る人は少ない。だからつまらないのである。

少なくとも主人公を応援する気にはなれず、ひたすら不快な気分で観る作品である。しかし、意外にもその期待にある程度は応える結末が用意されているから不思議な作品だ。制作者もこの主人公には否定的なのではないか。

 

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