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主に映画の感想を書いているブログです

ジャッジ 裁かれる判事 (2014) [米] デヴィッド・ドブキン監督

誰もが知る地元の判事が殺人罪で起訴されてしまう。弁護士の息子がその裁判を引き受ける。設定的には法廷ものだが、実際には主役弁護士の家族たちの関係がメインの内容である。

微妙に仲の悪い弁護士とその父、兄弟などとの関係は上手く描けている。仲は悪くても付き合わなければならない、嫌いだが放っておけない、切りたくても切れない家族の関係。

被告人となる判事は高齢で、ガンを患っており、その為に放射線治療を受けている。記憶障害も出て来ているから人を轢いてしまったのかどうか本人も分からないというわけである。しかし、記憶障害がある事は現役判事としてはあまり公表したくない事実である。それまでの裁判の信ぴょう性に疑問が出て来てしまうからだ。

人間ドラマとしてよく出来ている作品だが、法廷ドラマとして見てもそこそこ面白い。3時間近い比較的尺の長い作品だが、二つの楽しみ方が出来るように構成されている。少し欲張りな作品とも言える。

もしかすると、どちらか一方に比重を置いた方がより分かり易い作品になったかもしれない。しかし、家族関係を丁寧に時間をかけて描いたからこそ、法廷でのやり取りにも緊張感が生まれたのだろうし、家族のドラマだけではありふれた関係しかなく、退屈になった可能性もある。

この二つを上手く融合させた事で本作はそこそこ楽しめる作品になったと思う。評決にしても、ラストの展開も概ね予想は付くが、家族のドラマがそのつまらなさを補っている。とりあえず観ておいて損はない作品だろう。