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主に映画の感想を書いているブログです

つぐみ (1990) [日] 市川準監督

病弱の為過保護に育てられた少女と姉、従妹の三人の夏休みを描いた青春ドラマ。いきなり付け髭を付けて登場するので精神的にも障害があるのかと思える。実際、普通ではないのだが、病気はあくまで身体的なものという設定らしい。

甘やかされたからわがままに育ったというのは分かり易い。しかし、これはわがままというより下品といった感じである。単に言行に品がない事をわがままとは言わない。しかし、下品な少女が主人公というのも独創的で面白い。

欧米の映画ではよく居そうなキャラクターだが、邦画ではあまり見ないタイプである。下品な少女が恋をした事により変化するといったような内容だったらもっと分かり易くなったと思うが、本作はそんな素直なストーリーではない。

ヒロインはあくまで下品だ。一貫した主張はそれはそれで分かり易く説得力もあり悪くない。主役が強烈な個性を持っているからといった言い訳も成り立つが、それに比べると脇役陣はあまりに弱い。主役の面白さだけで見せる作品といっても、登場している人物それぞれに魅力がないと作品全体としての完成度は高くならない。

本作は映像も評価すべき部分だろう。構図や光をうまく使った印象に残るシーンがいくつもあり感心するところである。十分鑑賞に堪えるものだ。

細かいセリフのやり取りが面白いので退屈するシーンも殆どない。映像、内容、俳優どれも水準をクリアしている。観て損はない作品だろう。

 

あの頃映画 「つぐみ」 [DVD]

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