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主に映画の感想を書いているブログです

バルフィ! 人生に唄えば (2011) [印] アヌラーグ・バス監督

耳が聴こえず言葉も発せられない主人公を描いた恋愛ドラマ。障害者のドラマだが、障害どうこういうより、音声会話が成り立たない故の映像表現に挑戦したといった感じの作品である。

音声会話が出来ないから身振り手振りで意思を伝えるしかない。よって、俳優に課せられた演技のハードルは非常に高い。しかし、本作の俳優はとても優秀。見事にやってのけた。ほぼパーフェクトである。珍しく満足出来るレベルを見た気がする。

人物設定からして映像的演出の重要性も高いが、本作は映像もとても綺麗だ。鮮やかな色彩や陰影のコントラストなど独特の厚みのある映像である。カメラワークも隙がない見事なものだ。

主人公の相方となる女二人の俳優も見た目、演技ともそれぞれ別の個性があって面白い。しかも、どちらも甲乙つけがたい素晴らしさである。主人公の俳優に負けず劣らず完璧と言っても過言ではない。

セリフがなく延々映像と音楽で繋ぐシーンも多いが、映像も音楽も俳優もそれぞれクオリティが高い為にちっとも退屈しない。実に完成度の高い作品である。

安っぽいハリウッド映画や独り善がりのヨーロッパ映画に飽きた人にはうってつけの映画だろう。おすすめしたい作品の一つである。150分と比較的長い尺の作品だが終わるのが惜しいと思える傑作だ。