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主に映画の感想を書いているブログです

リトル・ミス・サンシャイン (2006) [米] ジョナサン・デイトン監督

いろいろな問題を抱えた家族たちの織り成すロードムービー。9歳の女の子をメインに何故か無言を貫きパイロットを目指す兄、仲の悪い両親とゲイの伯父、お祖父さんらが家族のメンバー。

美少女コンテストへ出場する為の長旅が本作の主な内容である。決して美形とは言えない顔だちに腹の出た女の子。可愛くないわけでもないが、美少女コンテストで勝ち抜けるような素質は最初から見えない。

コンテストへの出場は繰り上げ当選で決まり、特に何かを努力した事が描かれるわけでもないから、この女の子を応援する気にもなれず、実際のコンテストで酷い扱いを受けても、自業自得の部分もあり同情もわいて来ない。結果は言うまでもないが、そりゃそうでしょうという感想である。

駄目人間を面白おかしく描くというのはコメディの王道ではあるけれど、本作がいまいちなのは、駄目だけれど頑張っているといった部分が制作側は描いているつもりらしいのにまるで描けていない点である。

何も才能がなく、努力もしない。結果、出来ない、認められないというのは当たり前の事であり、本作はその当たり前の事を描いているだけ。これではコメディとしてもピントが外れた印象しかない。いくらコメディでも登場人物たちに不快感しかわいて来ないようでは楽しめないだろう。

特にクライマックスの女の子のステージは酷かった。頑張ったけれど駄目だったという場面なのだが、総スカンを食らっている空気を無視して家族全員で滅茶苦茶やって誤魔化すといういい加減な演出にしてしまっている。

ここは、いかにも地味なステージにして、唯一味方になってくれたスタッフだけが拍手して終わるとか、そういう演出になるべきだろう。才能もなく努力もせず出来ないのは当たり前である。本作が面白くないのは、頑張らないくせに夢だけは見てる人物たちばかりしか登場しない点だろう。

家族はともかく、せめてメインの女の子だけは違うというふうに描いて欲しかった。これだけでも守ってくれればもう少しマシな作品になっただろう。コメディなのに多くの場面でいちいち不愉快になる作品というのも珍しい。