読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

題名はありません。

主に映画の感想を書いているブログです

フォックスキャッチャー (2014) [米] ベネット・ミラー監督

レスリング五輪金メダリストとレスリングチームを主催する大富豪の関係を描いた人間ドラマ。主人公はレスリングの金メダリストながらマイナー競技故にスポンサーも付かず貧困生活を送っている。兄も同様に金メダリストだが既婚子持ちで少しマシな生活のようである。

レスリングに特別な価値観を持つ大富豪に突然招待されて自分の作るチームに入れと言われる。豪邸を与えられ、生活が保証され、給料も出るらしい。主人公の兄も招待されるが当初は家族との生活を優先し断ってしまう。

主人公はその申し出に飛び乗る。貧困ではレスリングの練習も効率的に出来ないからだ。ここまでは良かった。その後、「金では動かない」はずの主人公の兄もついに金の魅力に負けたのか大富豪のチームに入る事になる。あれほど嫌がっていたのに。

大富豪は金がある事以外に魅力がない人物だ。金メダル取得にこだわっているだけで選手はただの駒としか思っていないのだろう。練習を怠けていると思えばいきなりキレる。自分の過ちは認めない。

説明不足の部分も多いが人間ドラマとしては概ねよく出来ている。落ち着いた演出の映像も悪くない。俳優もそれぞれの役回りにぴったりのイメージで分かり易い。演技もそこそこ良く出来ている。

ラストの展開が少し唐突で意味不明の部分が多いのが残念だ。と思ったら本作は事実をもとにした系の作品であった。どうも微妙に展開が繋がらない部分があると思ったらそういう事か。制作者も自分が創造した内容ではないから分からない部分が多いという事である。

しかし、そのマイナス部分を考えても重厚な演出が醸し出す緊張感で退屈せずに最後まで観られる作品である。レスリングというマイナースポーツに焦点を当てた内容も新鮮だ。とりあえず観ておいて損はない作品である。