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おみおくりの作法 (2013) [英・伊] ウベルト・パゾリーニ監督

原題は「STILL LIFE」。邦題はなんかダサい。内容的にはこの邦題で良い気もするが、あまりセンスが良いタイトルではない。孤独死した人の後始末をする役人を描いた作品。

いかにも人が好さそうな見た目。真面目な性格で仕事もきっちりやる。しかし、きっちりやり過ぎた為か、無駄が多いと言われて解雇を告げられる。それでもきっちりやろうとする主人公の誠実さに感動してもらおうという話である。

正直、嫌いなタイプの作品ではない。大人しい演出と静かな音楽。上品な内容。センセーショナルなものは何一つない地味さ。しかし、さすがに淡々とし過ぎ。何か盛り上がる要素がいくつかないと作品としては弱い気がする。

孤独死した人の為に懸命に仕事をする主人公もまた一人暮らしで孤独のように見える。それ故に、この仕事にも気合が入るというわけだ。作品全体に流れる優しさは制作者の想いだろう。これが本作の魅力である。

特別綺麗な映像があるわけでもないし、イケメン俳優というわけでもないし、派手なアクションシーンがあるわけでもない。しかし、それでもこれだけ魅力ある映画を作れるのだという事を教えてくれる作品である。本作を良いと思うかどうかでその人の人間性が判明しそうだ。