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幸せになるための5秒間 (2014) [英・独] パスカル・ショメイユ監督

自殺願望のある男女4人の人間ドラマ。同じビルから飛び降りようとしていた4人。それぞれまったく面識なし。偶然にも同じ日、同じ時間という。有り得ない設定にまずコメディと思って見るもどうもそうではない。

本作はコメディと紹介されていたりもするが、全然そうではない。普通の人間ドラマである。だから余計に冒頭の有り得なさに引っ掛かる。もっとテキトーなコメディだったらこれでいいのだろうけれど。

とりあえず自殺を先延ばしにするのは良いが、以降は自殺と関係ない退屈な会話が続き飽きて来る。自殺設定はどうなったんだ。必要なくね?みたいな。

自殺するには相当な理由があるはずだ。当然、理由は語られるが、それがセリフでさらっと説明されて終わりだったりするから非常に軽く感じてしまう。他人から見たら大した理由じゃないというのはよくある事かもしれないが、観ている人にそう思わせたら駄目だろう。本当に死ぬ思いを感じられてこそ登場人物に共感するし、以降の心境の変化にも納得が行くし、感動も生まれて来るのだろう。

本作の失敗はこの部分だと思う。普通に自殺にいたる過程を丁寧に説明する内容の方がよほどマシだったと思う。設定とストーリー展開がちぐはぐという事である。だからつまらないのだ。

同じ心境にあるといっても初対面で直ぐに友達になるくだりも日本とそれ以外の国とでは違う面もあるだろうが、ちょっと納得が行かない。このあたりもコメディチックになっていればまだ良かったのだろう。いろいろ中途半端なのである。