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主に映画の感想を書いているブログです

ザ・ウォーク (2015) [米] ロバート・ゼメキス監督

高層ビルのワールドトレードセンター屋上で綱渡りを行う曲芸師を描いた作品。事実を基にした伝記ドラマである。主人公が綱渡りに魅せられ、計画段階はもちろん、ワイヤーを張るところからその過程を詳細に描いている。

ぶっちゃけ綱渡りをしているだけの映像。伝記ドラマであり死んだら終わりだから、それもないわけで、ある意味では緊張感に乏しい。ただ、映像は良く出来ており、高所恐怖症の人が見たら思わず足が竦むシーンが多い。何故こんな事をするのか。

本作も伝記ドラマらしく主人公の心情を描く事が疎かになっている。そういう人間だと決め付けて、綱渡りをする事が当たり前のようになってしまっている。制作者は綱渡りが好きでも綱渡りのプロでもないから当然本当には理解していないだろう。だから描きようがないのである。伝記ドラマが大抵面白くないのはこれが理由。事実をなぞっているだけになってしまいがちなのである。

本作もその傾向が強い。しかし、一種のアクションものであり、ワールドトレードセンターで許可を取らずに綱渡りを行う過程をサスペンス調に描いているから、退屈せず観られるようにはなっている。

このあたりはさすがハリウッド映画と言うべきか。悪い意味で言われる事も多いが、退屈させず見せる技術は素直に褒めるべきだろう。分かり易い内容であり、ながら見でも全く問題ない。映像だけでも面白いので、とりあえず観て損はないという伝記ドラマとしては珍しい作品である。