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主に映画の感想を書いているブログです

オデッセイ (2015) [米] リドリー・スコット監督

火星に一人取り残された宇宙飛行士の必死のサバイバルを描いたSF。サバイバルというだけなら星の数ほどあるストーリーだが、火星でのサバイバルという点が新しい。

しかし、最初から水も酸素も食料もそこそこあるという設定なので緊張感がない(これらが無かったら即死だからしょうがないが)。植物学者という設定も食料となる芋畑を早々に作り出す言い訳臭く感じる。それ以外に植物学者の必要がないからである。

本作が今一つ薄っぺらいのは、各所に出て来る科学的説明がいい加減だったり、たかが宇宙飛行士一人の為に都合良く他国が協力してくれたりといった事もあるが、やっぱり人間が描けていない事が大きいだろう。別にこの宇宙飛行士じゃなくても、と思わせる。人間的魅力がない証拠である。

SFだからエンターテイメント作品として楽しめばいいとも言える。140分と多少長めの尺でもそれほど退屈させないテンポや構成の良さは認めても良いだろう。観て損したとはならない、いかにもなハリウッド映画である。

しかし、結局はそこまでの作品だ。凄く感動したとか、他人におすすめしたいとか、10年経っても観返したいとか、そういう作品ではない。いわゆる凡作である。