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主に映画の感想を書いているブログです

母と暮せば (2015) [日] 山田洋次監督

映画

長崎に投下された原爆で死亡した次男の幽霊に付きまとわれる母親を主人公としたファンタジー。夫と長男は戦死。つまりは一人生き残った未亡人である。

設定だけ聞くとファンタジーで間違いないが、実際のところ会話が主体の人間ドラマである。8割方、母親と幽霊となった次男の会話で埋め尽くされており、特別悪いわけではないのだが、正直言って面白くない。

この次男はよく喋るひょうきんなキャラクター。それだけに余計に会話が寒い。死んだ人間と会話が出来ればそれはそれで喜ばしい?事かもしれないが、この辺り何かもう少しひねりがあってもいいだろう。たとえば、3分間だけしか出現出来ないとか、会話する事は出来ても何かしらのペナルティがある等。

その他、この次男の生き残った恋人も出て来るのだが、あっさり別人と婚約する事になっていたり。今一つ展開が淡々と進み過ぎていて納得行かない。人物達が完全に将棋の駒のごとくストーリーに動かされているように思える。生きた人間という気がしない。

イデアは悪くないのに、人物の演出やストーリーが失敗している。私の感想はこれである。あと、今更だが、映像が殆ど固定されたフレーミングでつまらない。いかにも「セット」といった舞台などがチープ。これらは一つの個性とも言えるが、私はそんなに良いとは思わない。

ラストもある程度予想出来る平板な展開である。何かもうちょっとドラマチックなストーリーが欲しい。せっかく、死んだ次男を待つ恋人という設定を作ったのにあまり活かされていないように思った。メインは、親子関係かもしれないが、それも延々どうでもいい会話をしているだけでは伝わるものは少ないだろう。

 

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