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DEMON デーモン (2015) [米] ダニエル・アルフレッドソン監督

アメリカの田舎町を舞台にチンピラヤクザと対抗する男たちを描いたサスペンス。設定を聞くとまず観る気にはならない作品だ。一部、有名俳優を起用しているのが唯一の売りである。

実はヒロインが存在するのだが、どう見ても美人とは言えず、性格的に魅力もなく、特別に同情するような設定もない。これで、どう感情移入しろと。さすがにやる気が無さ過ぎるだろう。

このヒロインを守る正義の味方とも言うべき男二人も冴えない。そろそろボケが来てもおかしくないような爺さんに若くて優しそうではあるがシャイな青年。どう見てもチンピラのパンチ一発で倒されそうな雰囲気である。

確かに、筋骨隆々の元特殊部隊員とかCIAの凄腕エージェントであっても、それはそれで別な意味で萎えそうではあるが。この「使えない」二人を物語に設定して何を見せたいのかが見えて来ない。

チンピラが怖いから捜査すらしない保安官というのも意味が分からない。応援とかないの?せめてこの二人に協力くらいはしても良さそうだ。もともとあんたの仕事だろうに。

いろいろ納得が行かない作品だ。しかし、少し現実に戻って考えると意外とすっきりとした答えにたどり付く。作品の評価とは関係ないので通常は無視するところだが、やはり本作は一部起用されている有名俳優が売りの作品という事である。とにかく彼が引き立つように演出されているのである。シナリオ、演出など全てがそうだ。

つまりは面白い作品を作る事が目的ではなく、この俳優を引き立たせる事が目的となっているのである。有名俳優の彼女でもない被害者役のヒロインはブスでもいいし、相棒役の若い男も頼りないくらいの方がむしろちょうどいいのだ。有名俳優は相当な高齢だからである。

しかし、真実であったとしてもこう考えてしまうと余計に面白くなくなる。実際、面白くない作品だからどうでもいいのだが。観ない事をおすすめする作品である。

余談だが、邦題も酷いものだ。これではまるでオカルト作品か何かと思ってしまうが、そういう要素は一切ない。ただのチンピラとの闘いのドラマである。これなら原題そのままの方が良い。