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主に映画の感想を書いているブログです

心霊ドクターと消された記憶 (2015) [オーストラリア] マイケル・ペトローニ監督

娘を事故で亡くした精神分析医が過去の列車事故の真相に迫る。オカルトホラーかと思ったら、実はミステリーだったという。良い意味で期待を裏切られる作品だ。

主人公は事故で娘を亡くした事から、精神科医でありながら自身が精神科医に掛かる必要がある状態である。そんなわけで、悪霊みたいな少女だの何だのが現れては消えを繰り返す。いかにもオカルトホラーの演出だ。まずこれに騙される。

なんだ、よくあるオカルト映画かと思って見ていると、既に現役を引退した父親の住む故郷に主人公が行くあたりから、20年前に起きた列車事故の真相に迫る的なミステリーとなるのだ。悪霊に主人公が悩まされる話というわけではない。

この事故で親を亡くした警官にしても、全く関係ないと思われていた主人公の父親が実は物語の中心だったりと、一風変わった感触の作品である。ミステリーをオカルトチックに演出した作品といった方が正確だろう。

衝撃の秘密というほどのオチではないが、がっかりしたというほどの酷さはない。オカルトチックな演出とちょっと生々しいリアリスティックな設定が微妙なバランスで融合している辺りが新しい。この部分は評価したいところだ。

在り来たりではあるが物語の決着の付け方も納得の行くもので、オカルトホラーなどにありがちなまだ何かある的な終わり方ではなく全てが完全に解決する。ラストでもオカルトチックな演出は出て来るのだが、現実に起り得ない現象ではない辺りも、本作らしいバランス感覚で面白い。

しかし、久しぶりに酷い邦題を見た気がする。この邦題だけで観ない人も多いだろう。邦題通りの酷い作品だったら問題ないが、本作はそこまで酷い作品ではない。

原題の「BACKTRACK」そのままの方がまだマシである。多少地味だが内容にはぴったりだし、ゴロも悪くない。やはり映画作品は内容を観てみないと判断出来ないという事である。

 

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