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主に映画の感想を書いているブログです

1944 独ソ・エストニア戦線 (2015) [エストニア・フィンランド] エルモ・ヌガネン監督

第二次世界大戦中。独ソ戦にまきこまれるエストニア人兵士らを描いた戦争映画。二つの大国に挟まれたエストニアはどちらの国にも兵士として参戦させられる。

エストニア人同士が敵として戦場で顔を合わせる事になるという話である。それだけとは言えないはずなのだがシナリオがいまいちなので、どうしてもそういう感想になってしまう。

特別に主人公らしい主人公もおらず、主要人物もわりと普通に死んだりする。それを理由にするのもただの言い訳だが、やはり各人物の底が浅い。家族の説明や人物描写がないわけではないが薄っぺらい。これらのシーンで生きた人間と思えないようでは、たとえ死なれても感動はわいて来ない。

せっかくの良い設定と戦車なども使用した凝った戦闘シーンが非常にもったいない気がした。戦闘シーンもかなり「きれい」で嘘臭い感じであった。ここでもやはりリアリティはない。

いわゆるハリウッド的なエンターティメントは別に求めていないが、映画作品としてはやはり観ている人を引き付ける要素は必要だろう。さすがにシナリオが平板過ぎる。これが言いたいとかこれが描きたいとかいった制作側の主張も感じられない。

この種の映画を歴史の勉強に活用するという意見もたまに聞くがどうもよく分からない。映画作品は基本フィクションであり事実かどうかなど保証はない。歴史を知りたければ歴史の勉強をすればいいのである。

映画作品を観る事で代用するというのはあまりにいい加減であり時間と労力の無駄であり、映画作品の用途として間違っている。そういった意味でもあまり価値を感じられない作品である。