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主に映画の感想を書いているブログです

フィフス・ウェイブ (2015) [米] J・ブレイクソン監督

地球外生物の侵略に対抗する人類を描いたSF。設定的には古典的過ぎるSFでしかなく、ハリウッド映画を見慣れた人にはもうこういうのいいからと思ってしまうだろう。

しかし、実のところ本作はSFというより青春ドラマがメインだ。主人公は高校生の女の子で、同年代の男の子や怪我をしたところを救ってくれた男に惹かれたりなど。そもそも肝心のエイリアンがまともに姿を現さないままである。

何しろ未知の知的生命体だから何でもあり。電源が突然切れたり地震津波が起きたり意図的にウィルス感染を起させたりもする。あげくは既存の人間に乗っ取ったりとやりたい放題。

面白いのはこのチープな設定で一応真面目な人間ドラマを展開させている点だ。今更よくこんな内容で映画を制作する気になったなと別の意味で感心させられる作品である。

主人公が生き別れとなった自分の弟を探し出すというのが物語の軸である。しかし、冒頭わずか数分の関係描写しかないから、特別応援する気にもなれないというか。そもそも主人公の性格からしてよく分からない。

SFというより人間ドラマをメインにするならこういった部分をきちんと描く必要がある。どちらかというと、主人公の恋愛チックな描写がメインだから、途中から弟の存在を忘れてしまう程である。そういえば弟なんて居たんだみたいな。

映像的にも褒められる部分はあまりない。特に暗闇のシーンは何がどうなっているのか分からない事が多かった。こういうのは芸術的に良い悪い以前の問題である。俳優は特に悪いとは思わなかったが、B級映画だったらむしろもっとレベルの低い人材で十分という気もした。

特に不快とか難解という事もなくどんでん返しもオチもなく終わる。暇潰しに観る分にはそれほど不満は出て来ないが、頑張って時間を割いて観るような作品ではない。他人におすすめするような作品でもないだろう。